A:全員が映るように撮影&編集するのは正直難しいです。
撮って出しエンドロールはゲストのための演出の一つです。
結婚式の閉めとして、当日の様子をダイジェスト風にまとめ、ゲスト全員のお名前がゲストロールとして流れる。
今や定番となっている撮って出しエンドロールですが、基本的には撮影者(撮影業者)お任せで作ることが殆どなのですが、新郎新婦からの要望を元に映像を作ることも多々あります。
その中でも、冒頭で書いた「ゲスト全員が映るようにしたい!」とご相談いただく事がたまにあります。
その気持ちは凄くよくわかります。
でも、この要望って我々カメラマンからすると、難易度はかなり高いのです。
なぜ、難しいのかを3つのポイントで説明します。
2.ゲスト全員の顔を認識できないから
3.撮影&編集に影響が出てしまう
です。
1.結婚式は新郎新婦が主役だから
結婚式の主役は新郎新婦です。
ゲストが映っている映像を多めに使用するとしてもやっぱり新郎新婦だけのシーンが多くなります。
撮って出しエンドロールは4-5分程度の短い映像となるため、新郎新婦だけでなく、会場の外観・内観・小物等、様々なシーンを織り交ぜることにより素敵な映像に仕上がります。
その場合かなりの人数は映像には映りますが、後ろ姿や横顔などが一瞬映るだけで、誰が誰だか特定するのは難しくなります。
2.ゲスト全員の顔を認識できないから
我々カメラマンは新郎新婦含めゲストの方とは初対面です。
ゲストが100名近くいると誰を撮影したかは覚えることが出来ません。
なるべく同じ方を何度も撮影しない様に配慮していますが、なるべく表情が豊かな方を狙って撮影をします。
リアクションが大きい方や笑ったり、泣いたり、表情豊かな方で作るエンドロールの方が映像の出来栄えが良くなります。
逆に、つまらなくないのにつまらなそうな顔に見えてしまう方はなるべく映像には入れない様に配慮しています。
また、男性ゲストは全員スーツで似た髪型をしている方が複数名いることが多く、全員の顔を覚えるのは不可能です。
スナップ写真の場合は、各卓フォト(テーブルフォト)等の演出があるため、ゲスト全員の写真を抑えることが出来ますが、撮って出しエンドロールに限ってはゲスト全員を映すのはかなり難しいというのはお分かりいただけるかと思います。
3.撮影&編集に影響が出てしまう 実はこれが一番の問題なのです。
ゲスト全員を映さなければいけない。という制約があると、とにかくゲストの表情を抑えることばかりに集中してしまいます。
撮り忘れているゲストはいないかな?
あの方は撮影したかな?
とか、考えながら…
前に撮影した映像データを見返したりして撮影するシーンを決めるのは正直あまりよろしくないです(-_-;)
また、編集においてもゲストの表情だけで構成するエンドロールは全然感動的な仕上がりになりません。
撮って出しエンドロールに全員の表情を出したい。という気持ちは理解できるのですが、撮って出しエンドロールの主役は新郎新婦となります。
それを逆(6.5(ゲスト):3.5(新郎新婦))にすることもできますが、あまりお勧めはしません。
ゲストが求めている撮って出しエンドロール映像というのは・・・
事だと思います。
自分が映像に映ってないから嫌な気持ちになるゲストはいません。
お祝いをするのがゲスト。
なので、新郎新婦に積極的に絡みに行くゲストはエンドロールには映りやすいし、逆にそうでないと映りずらい。
という事になります。
まとめます
私は冒頭で挙げたような質問をいただいた場合は、以下の様に回答をしております。
ゲストの人数にもよりますが、ゲストの方一人ひとりの全員の顔がしっかりと映像に表示することは難しくなります。
引きで撮影した映像やゲストを多めに撮影することは可能です。
しかし、どうしても結婚式の主役は新郎新婦になりますため、通常のエンドロールよりもゲストの方々を出来る限り多めに入れて構成する。
という事になります事ご了承くださいませ。
です。
撮って出しエンドロールをご依頼いただいた新郎新婦の要望が出来る限りかなえてあげたい。という気持ちはあるため断ることはしません。
ただし、これまで600件以上の撮って出しエンドロールを作ってきた経験値を元に上記のような回答をさせていただいております。
それでは。