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会場が暗い時に明るく撮影するのはどうかと

撮影テクニック

暗い会場がたまにあります。

そんな時、どうやって撮影しているか(撮影すべきか)なのか?

おそらく、カメラマン個々人で撮影方法や考え方が違うと思いますので、ここでは私の持論をお伝えします。

まず、カメラの設定を通常のままにし、ファインダー越しで明るさをチェックします。

とても暗い会場の場合は明るさが通常設定のままだと真っ暗になることがあります。

その場合、ゲイン・ISO感度・シャッタースピードの数値をいじって適切な明るさにします。
※ゲイン・ISO感度・シャッタースピードの説明はここでは割愛します。

最初はこの調整が結構難しいのですが、慣れるとどの数値をどれくらいにするとよいかは感覚的に分かってきます。

で、今回はこの数値などの説明がしたいのではなく・・・

適切な明るさ」について持論を述べたいと思います。

例えば、会場が暗く新郎新婦または、ゲストの表情などが見えづらい。そんな場合は、普通であれば顔が見えるように明るめで撮影しようと、限界まで(映像がが荒れない程度に)明るくします。

ただ、ちょっと考えてみてください。

なぜ、会場が暗いのか?

省エネとかライトが故障しているというようなアクシデント的に暗くなっているわけではなく、あえて雰囲気づくりのために暗くしているのだと思います。

その会場の雰囲気の元、撮影をするので、暗めになって当たり前なのです。

暗いからと言って限界まで明るくして撮影するのは、その場の雰囲気を壊すことになります。

もちろん、明るさを調整しないで真っ暗で何も見えないのはだめですが、「暗さの中で伝わる映像」を撮影すべきだと考えています。

あと、撮影する映像で何を伝えたいのか?を考えて撮れば自ずと、どういう場面でどのくらいの明るさで撮影するかが分かってきます。

何も考えずに、「暗いから明るくして見えやすくしよう」は素人です。プロではありません。

ちょっと言葉だと分かりずらいかもしれませんので、いくつかのシーンの画像を見ていただこうと思います。



■お支度部屋でのシーン
こちらは地下2階にある会場で基本、光は一切入らないです。雰囲気づくりのためにお支度部屋だけでなく挙式・披露宴会場と全て暗めです。



■挙式シーン
挙式会場が暗い。というのはよくあります。新郎新婦にスポットライトを当てるためゲスト席が暗い。



■披露宴入場シーン
入場の際は会場が暗転し、新郎新婦にスポットライトが当たることが多いです。引きで撮ると、上記の画像のように全体的に暗めになります。



■ケーキカットのシーンを撮影をしているゲスト
ケーキカットの際もぼぼ毎回暗転し、新郎新婦にスポットが当たります。そうなると周りで撮影しているゲストにはライトが無く暗めになります。


以上の4つのシーンをサンプルとしてお見せしましたが、いかがでしょうか?

画像で見ると、暗いな。と思うかもしれませんが、実際は動画のエンドロールなので人やカメラが動いており、さらに上記の画像のシーンは2-3秒後には別のカットに変わるので暗い映像がずっと続くというわけではありません。

冒頭でも書きましたが、暗いシーンでも暗いなりの良さがあり、それを伝えることも重要です。

暗いからと言ってなんでも明るくするのは、私は違うと思っています。

カメラマンによっては、暗くて見えずらいのより、明るい方が絶対いい!という方もいらっしゃると思います。そしてそのように思う新郎新婦もいらっしゃるかと思いますので、どちらが正しいかは分かりません。

ただ、私は暗いシーンの中にドラマがあると信じて今後も撮影をしていきたいと思います。

それと、誤解が無いように伝えておきます。

暗いシーンを撮影する時、雰囲気を壊さない程度に明るさを調整して撮影をしていますので、暗いのをそのまま撮影しているわけはございません!

それでは。

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